10月24日 理事のお天気だより

今年は全国各地で大雨による災害が相次いでいます。
私は普段、静岡県で気象キャスターとして働いていますが、
県内でも9月23日~24日にかけて接近した
台風15号による大雨で、大きな被害が発生しました。

各地で記録的な雨量となり、
静岡では12時間で404.5ミリを観測。
9月ひと月(平年)雨量の約1.4倍の雨が半日で降りました。
線状降水帯発生情報(顕著な大雨に関する情報)も発表され、
時間雨量は100ミリを超えました。
雨量としては1974年の七夕豪雨に次ぐ大雨です。
◆七夕豪雨とは
https://shizuoka.veritas.jp/tomoe/5-tanaba.htm

集中豪雨によって県西部と中部で、
土砂災害、川の氾濫、低地浸水が相次ぎ、
広範囲で停電と断水が発生しました。

磐田市では台地の末端部でがけ崩れが発生し、
近隣の住宅や道路に土砂が流れ込みました。
現地を視察しましたが、
えぐられるように崩れた斜面に衝撃を受けました。

磐田市付近でも記録的短時間大雨情報が2回発表され、
土砂災害の危険度が急激に高まりました。
災害から2週間経っても土砂があちらこちらに残り、
ピーク時には最大4mの土砂で道路や住宅が埋まったそうです。
(写真を見ると、建物に土の跡が残っています)

身近で起きている災害に何か役に立ちたいと思い、
災害ボランティアに参加してきました。

私は山間部に入り茶畑の土砂を
除去する作業を行いましたが、本当に大変でした。
重機が入れないので、シャベルなど人力で行いました。
ボランティアの私ですら心が折れそうになりましたので、
被災された方の心労は計り知れません。

小川があふれましたが、残ったのは大量の土砂です。
水は自然に引くことが多いですが
(ポンプなどで排水することもありますが)
土砂は人の力で除去しないと
どうしようもないことを肌で痛感しました。
静岡市は今後数カ月は土砂の除去作業継続が必要という事です。

今回の災害について、国が激甚災害に指定する見込みです。
復旧作業が迅速に進み、早く日常が戻ることを祈ります。

担当理事:渡部圭吾