7月11日 理事のお天気だより

「梅雨明け」の発表はありましたが、その後先月終わりから不安定な空模様が続いております。
突然の短時間強雨など多少の被害があったりと気の抜けない日が続いています。
また6月にあまり雨が降らなかったこともあり、一部地域では久々に渇水の影響も出ていますね…
当地・広島はダムにそれなりに溜まっているのですが、山陰地方は状況が結構深刻のようです。
もう少し、雨が降りやすい状況が続くようなので、災害が起こらない程度に恵みの雨があればいいなと思っています。

さて、話は恐ろしく変わりますが…
先月は広島の福山、そしておととい(9日土曜)は広島と、
山下達郎さんのライブに立て続けに参加するという機会に恵まれました。
11年ぶりのアルバム・リリースが話題になっていますね。

また現在、「City Pop」というククリで、世界中で日本の1970〜80年代の音楽が世界で注目されているのですが、
その重要な“アイコン”としても山下達郎さんの存在感が増しています。
山下さんは2008年からライブ中心に活動をされています
(CDなどのパッケージセールスの不振やサブスクリプションなど音楽界の構造変化を見越してのこと)
しかし、オリンピックやコロナ禍の影響もあって、去年とおととしはライブを実施しませんでした。
3年ぶりのライブということもあり、ご本人も「不安を抱えながら」のスタートでしたが、なんのなんの。
古希前(69歳)とは思えないハイトーンと圧巻のパフォーマンス、
そして衰えを知らない「達郎節」のフリートークが満載の3時間弱のライブは素晴らしいとしか言いようがありませんでした。
また混沌と不安に満ち溢れた世情を鑑みて、癒やしと励ましにあふれたセットリストが印象的でした…

それにちなんで、今回のお天気だよりは「ひとりSONGS」と題して
お天気や季節を描いた「歌」を見ていきたいと思います(この企画、前から考えてたw)
日本の曲には四季や天気の移り変わりがはっきりしているからでしょうが、結構いろいろありますよね。
時節柄を踏まえて、今回は「雨」にちなんだ「曲」をいくつかご紹介していきましょう

“つかみ”としてまずは、山下達郎さんの曲からいくつか…
1980年代は「夏だ! 海だ! 達郎だ!」という言葉があったぐらいで、
夏や海をモチーフにした曲をたくさんリリースしています。
また、天気や季節を題材にした歌もたくさんあるんですよね。
「クリスマス・イブ」なんてその代表格で、そんなに山下さんに興味がない人でもご存知でしょう。
数々の歌詞を聴けば、その情景が「天然色」のように頭に蘇るのも山下さんの曲の特徴です。

そんな山下達郎さんは「雨」をモチーフにした曲も多く作っています。
例えば、
SUGAR BABE時代の名曲
「雨は手のひらにいっぱい」 https://youtu.be/9k5zFGjr9Uo
冒頭の雷鳴と雨音が印象的な
「スプリンクラー」 https://youtu.be/3wR8r1UpuHg
※1995年リリースのアルバム「TREASURES」収録
 このアルバムは著名な曲が多いので聞く価値あります
初期の名曲の一つ
「2000トンの雨」 https://youtu.be/Cfz6Amk7vSY

他にも色々あるのですが
イチオシであげておきたいのがこの曲
ミディアムテンポで優しく暖かいメロディが包んでくれます
「Music Book」 https://youtu.be/W_teEDIPPeA
※1982年リリース「FOR YOU」収録 作詞は吉田美奈子さん

雨なのになんとなく湿っぽくない感じが山下達郎さんの「雨の曲」の特徴かもしれませんね。
※ご興味がある方はベスト盤があります
 サブスクをされない主義なので、CD買うしかないですね(苦笑)
 まあ、You tubeにたくさん転がっていますが(苦笑)
OPUS〜ALL TIME BEST 1975-2012〜 https://amzn.to/3OW5iK8

しかしながら、世界的に見ても雨の多い日本、
雨にまつわる曲もマイナー調で、うらみつらみを綴った歌が多いのも特徴のような気がします。
古い曲なのですが、八代亜紀さんのこの曲が代表的かもしれません
「雨の慕情」 https://youtu.be/qNE0qOAw3sU
※1980年レコード大賞受賞曲(まだ権威がありました…)
 60万枚近くを売り上げるビッグ・ヒットです

あと、私が敬愛する桑田佳祐さんのソロから…
物悲しいメロディーと東京という町の“裏の世界”の凄みがにじむ楽曲です
「東京」 https://youtu.be/AjRbQMwXMN0
※中尾彬さんと小島聖さんが出演するPVが素晴らしいのですが
 それ以上に、ライブでのこの曲の迫力は圧巻なのです
 機会があればぜひ

一方で洋楽から何曲か…
外国の雨の降り方は、わりとあっさりとした印象があります。
日本と違って、洋楽の「雨」をモチーフにした曲は
「ぬれてもいいや!」的なあっけらかんとした明るさがあるような気がします。

おそらく誰もが一度は効いたことのある超有名なスタンダードナンバー
B. J.トーマスの「雨にぬれても」Raindrops Keep Fallin’ on My Head
西部劇「明日に向かって撃て!」の挿入歌でもあります
https://youtu.be/sySlY1XKlhM
※外で雨が降り出したことを伝える暗号放送として
デパートの店内でよく流れていたと言う話もありましたね

もう一つ、映画の主題歌のスタンダードナンバーから
1952年のミュージカル映画の主題歌
ジーン・ケリー「雨に唄えば」https://youtu.be/StB2WR4Hwdo
※戦前のハリウッドを描いた映画
 この歌を歌いながらジーン・ケリーがタップダンスを踊るところは名シーンです

この曲も超有名な曲ですね
別れた女性への想いを切々と歌っているのですが、
メロディが「未練たっぷりの恨み節」をかき消す美しいナンバーとなっています
カスケーズの「悲しき雨音」 https://youtu.be/AtEKXIQCwYw
※オールディーズで有名な歌手ニール・セダカなどもカバーしています

そして今回のラスト。音楽といえば、いずれここにたどり着くという伝説のバンド
「ビートルズ」のナンバー、その名も「Rain」ジョン・レノンが作った曲です。
https://youtu.be/cK5G8fPmWeA
※ビートルズ後期には、録音テープの速度を早めたり、
逆回転させたりさせた音をミックスするという技が随所に見られますが、この曲にその萌芽が見られますね。
雨に右往左往する人を笑い、雨が降っても構わないじゃない? という歌。
イギリスは雨が多く湿っぽいイメージを持つ方もいるかも知れません。
確かにイギリスは天気の移り変わりが目まぐるしく雨も多いですが、
降っても雨量は多くなく、短時間であがります。そんな雨の降り方を、うまく表現した歌のように思います。

今回は初めての企画ということもあって、有名な曲を選んでみました。
フィル・コリンズとかレディー・ガガとか杉真理さんとか井上陽水さんとか、他にもいろいろ紹介したかったのですが、
またチャンスがあれば、次回に…
雨にまつわる曲は本当に多くて、雨が人の心の琴線に触れることがいかに多いかを表しているのかもしれません。
みなさんが思い浮かべる雨の曲は何でしょうか? 機会があれば教えていただきたいなと思います。

いましばらく、ぐずついた空模様となる日が続きそうですが、災害がおこりませんように…

担当理事 波田健一